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訪問リハビリテーションとは?サービス内容や対象者をご紹介

訪問リハビリテーションとは?サービス内容や対象者をご紹介

更新日:2023年11月13日

公開日:2023年09月28日

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手を振るスタッフと年配の方

「訪問リハビリテーション」とは、自宅でリハビリを受けられるサービスです。リハビリ専門スタッフが自宅に訪問してくれるので、リハビリを受けるのに外出をする必要がないのが大きな特徴です。

この記事では、訪問リハビリの具体的なサービス内容や、利用をおすすめできる方についてご紹介します。訪問リハビリの特徴を知ることで、リハビリサービスの利用を検討する際の候補の1つとなるでしょう。

訪問リハビリテーションとは?

立ち上がるのを介助してもらう年配女性とスタッフ

訪問リハビリテーションとは、利用者の自宅にスタッフが訪問し、その人が自分らしく生活できるようにサポートするサービスです。利用者の健康状態や身体機能、家屋環境などを評価しつつ、リハビリによって課題点の解決を目指します。基本的に理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門職が自宅に訪問し、利用者にあわせたプログラムを作成します。

また、利用者だけでなく家族を含めた心理的なサポートをすることもあるでしょう。このように、自宅で専門的なリハビリを受けられるのが大きな特徴です。

訪問リハビリテーションのサービス内容

談笑する年配女性とスタッフ

訪問リハビリで行われるサービス内容は、おもに以下の通りです。

● 歩行練習や立ち上がり練習などの実施
● バイタルチェック、病状の観察
● 身体機能や痛みなどの評価
● 定期的なリハビリの効果判定
● 福祉用具の選定・使用時のアドバイス
● 自宅改修時のアドバイス
● 家族への適切な介助方法の指導

このように、利用者の状況にあわせて、リハビリを中心としたさまざまなサービスを提供します。利用者の状態に変化や異常があった際は、他職種と連携して適切なサポートをとります。

訪問リハビリテーションの対象者

介助するスタッフと男性

訪問リハビリの対象者は、以下の条件を満たしている方です。

● 要介護認定を受けている方
● 主治医から訪問リハビリの必要性があると判断された方

介護保険の認定を受けており、要介護1以上の利用者が対象です。要支援1〜2の場合は、介護予防としての「介護予防訪問リハビリテーション」のサービスを受けられます。特定疾病によって介護認定を受けていれば、40〜64歳の方であってもサービスは受けられます。

また、通院が困難で主治医から訪問リハビリの必要性があると判断されなければ利用できない点にも注意しましょう。

訪問リハビリテーションを担当するスタッフ

笑顔で並ぶスタッフ

訪問リハビリでは、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が利用者の自宅に伺います。ここではそれぞれのスタッフの特徴について解説します。

理学療法士

理学療法士とは、「立つ・座る・歩く」などの基本的な動作の獲得をサポートする職業です。ケガや病気などによって身体機能が低下して、普段の動作が困難となった方に対してリハビリを行います。

その方の目標に向けて、筋力トレーニングや関節可動域訓練などを行い、身体機能の改善を支援します。また動作練習を行い、安全に日常生活を送れるような動きを獲得することもあるでしょう。

作業療法士

作業療法士は、基本動作以外にも応用的な動作の獲得をサポートする職業です。応用的な動作とは、趣味活動や社会参加などに必要な動きのことを指します。たとえば、家事動作や仕事に必要なパソコンの操作などがあげられます。

作業療法士と理学療法士は異なる特徴がありますが、それぞれが別のリハビリのみを行うわけではありません。基本動作の獲得が最優先の場合、作業療法士も理学療法士と同じようなリハビリを実施することもあるでしょう。

言語聴覚士

言語聴覚士はコミュニケーション機能や食事に必要な嚥下機能などの改善をサポートする職業です。コミュニケーションの障害としては、言葉が出にくい、相手の話がうまく理解できないなどの症状が表れる「失語症」があります。失語症の症状にあわせて、コミュニケーションが取れるようにリハビリを進めていきます。

嚥下障害の方には、飲み込みの練習や舌の運動などを行い、むせ込まずに食事ができるようにリハビリをすることもあるでしょう。その他にも認知症や子どもに対してリハビリを行うこともあります。

訪問リハビリテーションと他サービスとの違い

車椅子の男性とスタッフ

訪問リハビリと混同されやすいサービスには、「訪問看護」や「通所リハビリ」などがあります。ここでは訪問リハビリと訪問看護・デイケアとの違いについて解説します。

訪問リハビリテーションと訪問看護との違い

訪問看護とは、利用者の自宅に訪問して看護的な処置をするサービスです。訪問看護ではおもに看護師が中心となり、入浴や排泄の介助、点滴・採血などの医療行為、服薬管理などを行います。

訪問看護サービスを提供する事業所は看護師以外にも、理学療法士や作業療法士などのリハビリスタッフも在籍している場合があります。そのため訪問看護では、看護師に医療的なサービスと、リハビリスタッフによるリハビリを受けられるのが大きな特徴です。

訪問看護と訪問リハビリでは、リハビリの提供が可能である点は共通しています。しかし、看護師による医療的なサービスの有無による違いがあります。看護師によるケアもしてほしい方は、訪問看護がおすすめです。

訪問リハビリテーションと通所リハビリテーションとの違い

通所リハビリテーション(デイケア)では、施設で多数の利用者に対してリハビリをはじめとしたサービスを提供します。その他にも、食事や入浴などのサービスを受けられることもあります。

また、施設によっては専用の器具などを利用できる場所もあるでしょう。このように、訪問リハビリと通所リハビリでは実施場所やサービス内容に大きな違いがあります。以下のような希望を持つ方は、通所リハビリがおすすめです。

● 利用者と交流をしたい
● 器具を使用した運動がしたい
● 食事や入浴のサービスを受けたい

訪問リハビリテーションの料金

談笑する車椅子の男性とスタッフ

訪問リハビリの料金の目安として、自己負担額が1割の場合、以下の表の通りとなります。
1回あたりの時間自己負担額(1割負担)
20分292円
40分584円
60分876円
訪問リハビリは週に6回まで受けることが可能です。基本的に利用者の負担額は1割となっていますが、一定以上の所得がある方は2〜3割となる場合があります。

その他にも定期的な評価や、短期集中的なリハビリの実施などの加算によって、必要な料金が加わることもあります。具体的な料金は場所によって異なるので、気になる方は利用を検討している訪問リハビリのサービスに問い合わせてみましょう。

訪問リハビリテーションを利用するメリット

施術するスタッフと施術を受ける女性

訪問リハビリの利用をするとどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここではそのメリットについて解説します。

自宅から出る必要がない

訪問リハビリの大きなメリットとして、自宅でリハビリを受けられる点です。そのため、外出に必要な交通費や時間をかけずに利用できます。周囲の目を気にせずリラックスした状態でリハビリを受けられるのも、大きな特徴です。このように、なかなか外出ができない方や周りを気にせずにリハビリをしたい方にとっては、ありがたいサービスといえるでしょう。

個別でリハビリを受けられる

もう1つのメリットとしては、個別でリハビリを受けられる点です。通所リハビリやデイサービスでは集団で行うことも多く、満足に個別で運動をする機会が少ない可能性があります。訪問リハビリでは自宅で個別対応してくれるので、身体状況に適した質の高いサービスを受けられます。個別で丁寧なリハビリを受けることで、利用者のモチベーションも高い状態を維持できるでしょう。

訪問リハビリテーションを利用するデメリット

介助するスタッフと男性

訪問リハビリにはメリットがある一方で、デメリットもあります。ここでは訪問リハビリを利用するときのデメリットについて解説します。

利用できるリハビリ器具に限りがある

訪問リハビリは自宅で行う関係上、利用できる器具に限りがあります。施設に設置されているような大きなリハビリ器具は利用できません。使用できるとすれば、重錘やボールなどの小さな道具に限られるでしょう。
使用できる器具に限りがあるので、必然的にリハビリ内容のバリエーションも少なくなります。器具を含めたさまざまなリハビリを受けたい方にとっては、訪問リハビリでは満足できない可能性もあるでしょう。

プライバシーや交流の少なさが気になることも

訪問リハビリでは自宅でリハビリを受ける分、プライバシーや他の利用者との交流がないことが気になる方もいるでしょう。自宅や家庭の状況を知られたくない方にとっては、自宅にスタッフが訪問してくることに抵抗感があるのではないでしょうか。

また、通所リハビリやデイサービスとは異なり、他の利用者との交流がありません。他の利用者と楽しんだりすることが好きな利用者は、他のサービスを利用したほうが良いケースもあります。

訪問リハビリテーションの利用をおすすめしたい方

背伸びする年配女性とスタッフ

訪問リハビリをおすすめしたい利用者の特徴は、以下のような方です。

● 寝たきりで外出や施設でのリハビリを受けられない方
● 専門スタッフにマンツーマンでリハビリを受けたい方
● 自宅で安全に生活するための工夫を教えてほしい方
● 他の利用者との交流や集団での関わりが苦手な方
● 自宅でリラックスしながらリハビリを受けたい方

このような方は、ぜひ訪問リハビリの利用を検討してみましょう。

一方で、他の利用者との交流がしたい方や、たくさんの器具を活用したリハビリを受けたい方もいるでしょう。そのような方は、通所リハビリをはじめとした他サービスのほうがおすすめなケースもあります。

訪問リハビリテーションを利用する際の流れ

笑顔のスタッフ

訪問リハビリを利用する際の流れは、以下の通りです。

1. 担当のケアマネジャーに相談し、訪問リハビリを行っている事業所を決める
2. 主治医に訪問リハビリを利用することを伝え、診療情報提供書やリハビリ指示書などの書類の作成を依頼する
3. 候補の訪問リハビリ事業所と相談して、契約を検討する
4. 訪問リハビリ事業所の医師や理学療法士などが実施計画書を作成する
5. 計画書をもとに、訪問リハビリのサービスを開始する

このように、訪問リハビリの利用を検討する際は、まずは担当のケアマネジャーに相談することからはじまります。

訪問リハビリテーションを利用する際にチェックすべきポイント

足の施術を受ける女性とスタッフ

訪問リハビリを利用する際にチェックすべきポイントは、以下の通りです。

● リハビリ専門スタッフの経験年数
● 理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の配置人数
● 緊急事態時の対応について
● 福祉用具をはじめとした他の事業所とのつながりの有無
● 土日・祝日の稼働の有無

訪問リハビリは事業所によって特徴が異なるので、利用者や家族のニーズにあわせた場所を選択することが大切です。ニーズにあわない事業所を選択すると、効果的なサービスを受けられない可能性があります。紹介されている訪問リハビリの特徴があわない場合は、他の事業所がないかケアマネジャーに相談してみましょう。

訪問リハビリテーションの利用を検討してみよう

笑顔のスタッフと車椅子の女性

訪問リハビリは自宅でリハビリを受けられるサービスです。そのため外出をしたくない、あるいはできない方や、個別でのリハビリをしたい方などにおすすめできます。事業所によってリハビリスタッフの種類や土日・祝日の稼働の有無が異なるので、利用の際はよく内容を確認することが大切です。自宅でのリハビリを希望している方は、ぜひ訪問リハビリの利用を検討してみましょう。
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